秋田の磐座


大湯環状列石おおゆかんじょうれっせき
秋田県鹿角市十和田大湯字野中堂・万座


■日時計状の組石のなか屹立する「男根」

 十和田湖の近くに、ふたつの環状列石を中心と する縄文後期(4千?3千5百年前)の遺跡が存 在する。昭和6年に発見されたもので、県道をは さんで北西に万座遺跡、南東に野中 堂遺跡があり、 称して「大湯環状列石」とよばれている。「忍路 環状列石」でもふれたが、北海道から東北の北部 に多く存在する遺跡で、ここ大湯は、墓地説と祭 祀場説に加え、太陽信仰に関連した説も指摘され ている。
 列石の規模は、野中堂が径44メートル、万座が径 48メートルで、どちらも二重の輪を形づくっている。 内側を内帯 、外側を外帯とよぶそう だが、内・外帯の間に「日時計状組石」とよばれる 特殊な石組が存在する。ふたつの列石を形づくる 石の数は7、200個にもおよび、そのほとんどが淡い 緑色をした石英閃緑 岩だという。
(『磐座百座』より一部抜粋)




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